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緑化樹木の剪定技術−グリーン・エージ掲載記事
当センター月刊誌グリーン・エージ掲載記事の中から、剪定技術に関連する記事を掲載しています。
記事はすべてPDFデータです。
堀口 力(樹木医) 1995年8月号 p.30〜35に掲載
「標題の「樹木の剪定」は現在ヨーロッパ、アメリカ等世界48か国で実施されている、枝を切断する技術です。その技術的な基礎はアメリカのALEX. L. SHIGO博士の理論に基づいています。博士は1930年5月8日ペンシルバニア州デュクエンスで生まれ、1960年植物病理学の博士号を取得、1959年から1985年まで米国森林サービスのチーフ科学者として樹木の変色、腐朽について研究、15、000本を越える樹木をチェーンソーで解剖分析しました。彼の研究は現在270の出版物になり多くの名誉や賞を得ています。」※「はじめに」より抜粋
本文では、ヨーロッパ・アメリカで行われているALEX. L. SHIGO博士の理論に基づく剪定技術を、日本の剪定と比較しながら紹介しています。
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街路樹の剪定に関する新たな考え方
神庭 正則((株)エコル・樹木医) 1999年5月号 p.14〜18に掲載
街路樹の歴史では、欧米は日本よりも当然ながら古いものを持っている。欧米では、樹木は大きくなるものというのが念頭にあるのだろうか、当初から樹木を小さく押さえる等の剪定方法は見られず、生長したら枝や幹を大きく切る等の方法を採っている。現在でもそうである。かつて日本の伝統的な剪定技術に非常に興味を持っているフランスの樹木管理技術者と会う機会を得た。彼は、剪定が原因で発生する樹体内の腐朽を最小限に留める為の正しい剪定の位置を力説し、近年欧米ではその位置で切除することが一般的となっていること、そして、さらに日本の大枝の剪定位置は間違っている場合が多いとの意見を与えてくれた。このことを痛切に覚えている。ここでは、この大枝の切り方等を主体に、欧米などで行われている剪定技術を紹介することとする。※「はじめに」より抜粋
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シャイゴの剪定理論
神庭 正則((株)エコル・樹木医) 1999年12月号 p.8〜14に掲載
アレックスL.シャイゴ氏(米.1930〜)は、・・・(中略)・・・特にCODIT(Compartmentalization Of Decay In Trees)モデルの提唱は有名である。CODITモデルとは、・・・(中略)・・・また、シャイゴ氏は、枝の基部にも似たような壁ができることも述べている。それが、“保護帯(プロテクションゾーン)”である。この“保護帯“の存在が、枝で発生した腐朽が幹内部に侵入することを防いでいる。
ここでは、剪定がテーマであるため、この“保護帯“と”枝の構造“について説明するとともに、シャイゴ氏の提唱する正しい剪定位置(ナチュラルターゲットポイント:自然の理にかなった位置)と誤った剪定について説明することとする。※「はじめに」より抜粋
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公園木における剪定技術
小池 英憲(内山緑地建設(株)環境緑化研究所・樹木医) 1999年12月号 p.15〜19に掲載
公園木の機能と公園木の剪定管理、剪定の意義、剪定管理の技法とポイント、強切り詰め剪定の注意事項及び課題について解説。剪定管理の技法とポイントでは、(1)枝おろし剪定および枯れ枝の剪定、(2)樹林の密度管理、(3)大きくなり過ぎた樹木を縮小再生する方法を図や表を用いて説明。
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街路樹における剪定技術
多田 亨((有)緑汎・樹木医) 1999年12月号 p.20〜23に掲載
樹木が生長する上で、剪定は必ずしも必要な作業ではない。剪定の行為は樹木の生育を助けることもできるが、反対に活力を低下させる結果をまねくこともある。本来手を加えない自然の中の樹木はここちよいものだが、街の樹木は環境の上からも手入れが必要となる。この点、街路樹は最も強い人工的な手入れがなされているといえる。・・・(中略)・・・都市的な環境圧に耐え、加えて活力のある生育を期待するには、おかれている樹木の現状にあった生育のコントロールが必要である。街路樹の剪定は、対象樹木の生育環境と切り離して進めることはできない。※本文抜粋
本文では、樹冠と根系、歩道幅と樹形、樹形の選択、剪定時期と頻度、剪定と樹木診断という項目別に解説している。
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樹木の生理と剪定
堀 大才(日本緑化センター次長※当時) 1999年12月号 p.24〜27に掲載
樹木が生きていくための活力の源は光合成による糖の生産であり、その糖を呼吸で燃やしてエネルギーを得ている。しかし、呼吸で得られるエネルギーはATPの形で貯えられるので、その量は約380kcalであり、約308kcalは熱として排出される。
樹木の病虫害に対する抵抗性能力は組織細胞の糖を基にした抗菌物質の生成に依存するので、光合成の活発な樹木、すなわち葉量の多い樹木ほど病害虫抵抗性は大きい。
樹木は成長過程で無数の枝・小枝を脱落させるが、脱落に大きな役割を果たすのが風や雪のような物理的力と材質腐朽菌である。材質腐朽菌は死んだ枝の強度を低下させ、自然落下を促す。樹冠の陰になって光合成機能が衰えたり傷ついたりした枝は往々にして辺材腐朽菌や胴枯れ病菌に侵されて枯死までの速度が速まるが、これも樹木にとっては不要な枝を脱落させる方法の一つである。そして、樹木はこのような枝の脱落に対して、その傷から病原菌を樹幹や大枝に侵入させない防御システムをもっている。(1.樹木の生理的防衛機能抜粋)
本文では、この他にも剪定の樹木に与える影響、剪定の時期について解説している。
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