緑化樹木の移植技術
鉢の形状
Dは根元径、Aは根元径にある倍率を乗じた鉢径、Fは鉢の深さで、BとKを加えたものです。
皿鉢は、主として洛葉樹の根鉢についていえます。Kはゼロとなる円盤形で、通常深さはAの半分、つまり鉢の半径に等しくなります。
貝尻鉢は、FとAが等しい、場合をいい、常緑樹の深根性のものについていえます。
並鉢は、これらの中間です。すなわち、Bは鉢の半径に等しく、Kは半径の二分の一に当たります。落葉樹にも常緑樹にもみられます。
林試移植法の技術ポイント
環状剥皮(はくひ)と堆肥の組み合わせ
環状剥皮の利点は、葉で作られた糖分が剥皮により根の先端まで行かずに、剥皮した幹側の師部柔組織にたまります。
これによって形成層の細胞分裂を促し、カルス形成を早め、先端の根もすぐには死なずに水分や養分を吸収し続け、葉の剪定量を著しく軽減できます。
また、太い根が切断されていないので、支柱もごく簡単なもので済ますことができます。