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2012年9月号 No.465号
特集・震災復興における生態系に配慮する意義を考える
今回の被災地の多くは農林水産業を基幹とするところであり、山、森、川、海のつながりに支えられた生態系の恵み(生態系サービス)を最大限に活用する生活をしてきた地域です。3 月11 日大震災以降、生物多様性関係の文書に、自然災害の影響を把握しその対策を練ることが言及されるようになってきているという。
復興のプロセスにおいて生態系に配慮する重要性について、沿岸域の生態系が受けたダメージ、修復への動き、生態系との共生を見据えた復興プロジェクトを通じてその意義を伝えます。
表紙:自然再生緑地「おおはし里の杜」/撮影協力:首都高速道路(株)
目次
−今日の課題−
- 海の生物を支えるフルボ酸鉄/NPO法人森は海の恋人理事長 畠山 重篤
−特集・震災復興における生態系に配慮する意義を考える−
- 生態系に配慮した震災復興とは/横浜国立大学教授 松田 裕之
- 津波による陸上植生への影響/千葉県立中央博物館 原 正利
- 津波による蒲生干潟の底生動物と植生への影響/(独)国立環境研究所 金谷 弦
- 津波による海浜性植物への影響/岩手県環境保健研究センター 小山田 智彰
- 「景観・生態系ホットスポットマップ」の作成と活用/鎌田 磨人・増澤 直・平吹 喜彦
- 砂浜海岸エコトーンにおける震災復興/東北学院大学教授 平吹 喜彦
- 海と田んぼからのグリーン復興プロジェクト/東北大学生態適応グローバルCOE特任教授 竹本 徳子
−連載・記事−
- 自然再生事例<2>森林の再生 〜豪雨災害跡荒廃地の植生回復〜/池田 正史
- 樹木医・研究と実践の現場から<42>木の立場に立つことを考えて/三重県上野森林公園 小田 麻代
- 海岸造園緑化技術入門<9・最終回>環境圧レベル別の緑化手法/野田坂 伸也
- 草木に学ぶ里山の自然再生<35>サワギキョウ/麻生 嘉