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第9回 松枯れ防除実践講座のご報告 1日目(座学)
平成25年度追加説明資料
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当センターは、松保護士、森林組合職員等を対象に松枯れの適切な防除計画の策定と的確な防除の実施に必要な技術・知識の習得を目的とする松枯れ防除実践講座を平成17年度より実施しているが、平成25年度は9月4日(水)〜5日(木)の2日間岩手県盛岡市において開催した。
この講座には、全国の松保護士、樹木医、市町村の森林病虫害防除担当者、森林組合職員など総勢90名が参加した。
1日目は岩手大学との共催により、農学部ぽらんホールを研修会場とし、13:00当センター小禄専務理事による開会の辞に続き、来賓として東北森林管理局中村計画保全部長、岩手県竹田林務担当技監、および共催者である岩手大学の岡田教授よりご挨拶をいただいた。
東北森林管理局 中村計画保全部長
岩手県 竹田林務担当技監
岩手大学農学部 岡田教授
講座では、岩手県赤澤整備課長より報告「岩手県における松枯れの現状と対策について」 、岩手県のアカマツ、マツ材線虫病被害の拡大、とくに岩手県独自の被害対策として、1)被害材の移動禁止、2)アカマツ伐採施業指針、3)松くい虫被害防除監視帯、4)いわて環境の森整備事業の説明がなされた。
東北森林管理局中村計画保全部長から「東北森林管理局における松枯れ防除と海岸防災林の復旧について」のご報告を受けた。松くい虫被害への取り組みは、既存のマツをいかに維持管理していくか、海岸防災林の復旧は、将来の維持管理を念頭に海岸防災林にマツをいかに配置するかを解説していただいた。
岩手県森林整備課 赤澤整備課長
中村計画保全部長による報告
休憩をはさみ、「東北における松枯れの防除戦略について」をテーマに、森林総合研究所東北支所の中村生物被害研究グループ長による特別報告を受けた。松枯れ防除の「戦略」と「戦術」、防除戦略に関わる寒冷地の特性、寒冷地での松枯れ防除戦略の順に説明され、一気に全面で成功をおさめるという考え方ではなく、最前線部分から時間をかけてじわじわと「無被害地域」を拡大していくというやり方こそ、東北で松くい虫被害に勝つための戦略になる、と結ばれた。
最後に、千葉大学本山名誉教授による「防除をしているのに松枯れが防げないのは何故か」について特別講演をいただいた。本山教授は、2004年から2013年にかけて、松くい虫防除で散布された薬剤の飛散に関する研究を群馬県、静岡県、秋田県、新潟県、長野県、島根県、千葉県で精力的に続けている。
森林総合研究所東北支所
中村生物被害研究グループ長の報告
千葉大学 本山名誉教授の報告
岩手大学滝沢演習林のマツ枯れ対策と
アカマツ天然林施業の解説
座学の模様
2日目実習に続く
当センター小禄専務理事