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緑化樹木の樹勢回復技術(診断編)
衰退度調査
地上部の衰退度判定票(→ PDF)は、縦に「樹勢」から」胴ぶき」まで12の評価項目が並んでいます。横は、正常0から異常4まで5段階の評価基準が示されています。つまり、数値が大きくなるほど、衰退度が深刻になります。
主な評価項目の判定例をみてみましょう。
樹勢
全体を最初に見た時の印象で判断します。左のイチョウは「0:旺盛な生育状態を示している」、右のイチョウは「2:異常が明らかに認められる」です。
樹形
自然樹形を維持していることが基本となり、樹形の乱れの程度を判断します。左のケヤキは「0:自然樹形を保っている」、右のケヤキは「2:自然樹形の崩壊がかなり進んでいる」です。
枝葉の密度
樹種が健全で四方から十分に日照を受けていれば、どれ位の枝や葉を持つかを基準とします。落葉期に判定する場合は、小枝や冬芽の量を評価します。左のイチョウは「0:密度のバランスがとれている」、右のイチョウは「2:やや疎」です。
樹皮の新陳代謝
活発に肥大成長している樹木は樹皮が入れ替わって剥がれ落ちたり、割れ目の間から明るい色をした新しい樹皮が見え、みずみずしい感じを受けます。
左のイチョウは「0:樹皮は新鮮な色をしている」、右のイチョウは「3:著しく活力がない」です。
このような手順で、各項目の衰退度を評価し、評価値の合計を項目数で割って平均値を求めます。前掲の衰退度判定基準により、0.8未満であれば「良」、3.2以上ならば「枯死寸前」の状態といえます。