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マツの害虫/樹幹・枝の害虫
マツノキクイムシ
概要 |
アカマツ、クロマツの他、外国産松の被圧木、雪害木、風倒木、その他の病虫害木などの樹皮下に穿孔し加害する。また成虫は5月ごろから新梢内部に穿孔するため、被害部は赤褐変して折れたり、落下する。 |
マツノキクイムシ成虫と母孔 |
被害 |
新成虫は5〜6月に被害木から脱出する。この成虫は樹皮下に穿入することなく、新梢の下方に穿孔して上方に向けて孔道を作るが、ここでは繁殖しない。成虫は加害新梢内か松丸太、伐根などに穿孔して越冬する。 |
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幼虫の |
1年に1回の発生。成虫で越冬し、早春に衰弱木の樹幹に穿孔する。加害は雌虫が先に穿孔して、つづいて雄虫が孔道内に入り交尾する。交尾後の雌虫は母孔を掘り、その両側に産卵する。ふ化幼虫は内樹皮を食い進み幼虫孔を作る。成熟した幼虫は幼虫孔の末端に蛹室を作り、その中で蛹化する。 |
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防除 |
防除は、発生源となる枯損木や被害新梢部を除去する。 駆除薬剤はマツノマダラカミキリと同じ。 登録農薬:有機リン系殺虫剤(MEP乳剤) |
ニトベキバチ
概要 |
アカマツ、クロマツなどの衰弱木の樹幹内部に成虫は産卵管を差し込んで産卵するため、傷口から樹脂(松ヤニ)が流出して白く固まり、キバチ被害の特有の症状を示す。 |
ニトベキバチの成虫 |
被害 |
成虫は8〜11月(最盛期9〜10月)に直径3〜8mmの円形の脱出孔をあける。雌成虫は産卵管を樹皮上の一点から2〜3方向へ差し込む。このため、材表面に2〜3個の傷穴として残る。産卵時に共生菌(担子菌)の胞子を植えつける。共生菌は材の組織を変質、軟化させる。 |
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幼虫の |
2年に1回の発生。ふ化幼虫は村内の浅い場所から次第に深く穿孔して、孔道を完成させながら成長する。翌年になって蝿化し、成虫になる。 |
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防除 |
防除は、衰弱木に寄生するから健全な松林を育成することである。 登録農薬:なし |
マツモグリカイガラムシ
概要 |
アカマツ、クロマツ、リュウキュウマツなどの幹や枝に寄生加害し、校枯れや枝が下垂して、樹勢を衰退させる。 |
マツモグリカイガラムシの 成熟幼虫 |
被害 |
加害部の表皮は粗雑になり、成長は阻害される。 |
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幼虫の |
1年に2回の発生。成虫は4〜5月と9〜10月に出現する。卵は雌成虫が分泌した白色で綿状の卵のう内に産みつける。ふ化幼虫は針葉基部や幹、枝の割れ目、粗皮下の内樹皮に定着する。定着幼虫は扁平な西洋梨型になって、長い口吻を松の組織内に差し込んで吸汁加害する。成熟幼虫は球形で雌虫の直径は約2mmになる。 |
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防除 |
防除は、発生が多いときは4月か9月のふ化幼虫期をねらって薬剤を散布する。 登録農薬:ピレスロイド系殺虫剤(アレスリン・マシン油エアゾル) |