高田松原の再生に向けて

 

 再生方針
高田松原の歴史と松原の特性を継承する形での再生を図ることが大切です

高田松原は340年あまりの歴史を有し、アカマツとクロマツ、その中間種が生育していました。
現在、高田松原を守る会が育てている松原由来のマツについて、樹脂道指数をもとに樹種判定を行うこととし、アカマツ、クロマツ、中間種に分類し、記録保存するとともに、特定の場所に植栽し維持管理することが大切です。


地元の人たちを基本とし全国の人たちも参画し松原再生に持続的に関わるしくみづくりが大切です

高田松原は明治・昭和の大津波に破壊され、その都度地元の人たちの力によって復活を遂げてきました。

地元の人たちが植えた最初の1本から始まって、子どもたちや孫たちが未来の松原を育てる、このような再生のエネルギーを22世紀に向けて持続させるしくみをつくることが大切です。

 再生を進める3つの原則

再生をみんなで一緒に進めるという原則、『大勢の人たち』『顔が見える』『一緒に歩む』ことを大切にします。


その1 『大勢の人たち』の参加を促す

(1)植栽と保育に大勢の人たちが参加できるように工夫します

(2)植栽に参加できない人たちにも参加意識を共有できる場、方法を工夫します


その2 『顔が見える』ような参加をめざす

全国の海岸林の植栽や保育に従事する人たちと情報や人の交流を図り、再生への意識を共有します。


その3 『一緒に歩む』ような進め方にする

市民向けや松原の保育ボランティアをめざす人向けの講座の開催、全国の松原市町村の活動グループ、日本海岸林学会、高田松原を守る会など地元のグループによる松原再生の動きを持続させるための新たな体制づくりを考えます。

 

以上の再生方針・3つの原則にもとづき、次のような再生活動を進めました。

1. マツ苗の育成

2. 広田湾沿岸での試験植栽

3. 造成された植栽基盤での植栽と保育

4. 市民・保育ボランティア向けの「高田松原再生講座」の開催

 活動内容
開催年月日 活動内容 概要

2021年04〜05月

高田松原への植樹が完了しました!

高田松原全体の植樹(岩手県で植樹した分も合わせて合計約4万本)を完了することができました。

2020年02月22日(土)

高田松原再生講座(第6回)

「アダプト方式による高田松原の保育システム」「講演・マツ材線虫病からマツを守るために必要なこと」、「実演・松原の厄介者“クズ”で「ツルかご」をつくろう!」ほか。

2019年04月21日(日) 2019年度「高田松原」再生植樹祭

約260名で、高田松原に抵抗性クロマツ苗を約740本植栽。

2019年02月16日(土)

高田松原再生講座(第5回)

「講演・海岸林再生の原動力、地域力を高め結集する」、「実演・松原の厄介者“クズ”で「ツルかご」をつくろう!」ほか。

2018年04月22日(日)

2018年度「高田松原」再生植樹祭

約150名で、高田松原に抵抗性クロマツ苗を植栽。

2018年02月17日(土)

高田松原再生講座(第4回)

「講演・海浜植生の復元」、「実演・松原をきれいにする“竹ぼうき”をつくろう!」ほか。

2017年06月11日(日) 「高田松原」再生植樹祭

高田松原再生に向けた記念すべき第1回目の植樹祭。約160名で1,030本の抵抗性クロマツ苗を植栽。

2017年02月04日(土) 高田松原再生講座(第3回) 「講演・住民参加による植栽と保育管理について」、「実演・高田松原の竹簀づくり」ほか。
2016年02月13日(土) 高田松原再生講座(第2回) 「講演・海岸林再生の技術的な課題」、「実演・強い風からマツ苗を守ろう! 高田松原の竹簀づくり」ほか。
2015年11月15日(日) 竹簀づくり講習会 地元の竹を利用した「竹箕(たけず)」づくりの体験講習を行った。
2015年11月13日(金) 樹脂道指数判定講習会

アカマツ、クロマツは自然状態でアイグロマツと呼ばれる一群の交雑種を発生させる。これらを樹脂道の配列により判定する方法について講習を行った。

2015年04月19日(日) 苗木試験植栽の実施

土の締め固め具合が異なる3つの区画を準備し、今後3年間、根の伸長状況を調査する。

2015年02月21日(土) 高田松原再生講座(第1回) 高田松原の歴史、文化、環境、地元とのつながりについて学び、次世代へ再生活動を継承することを目的に開催。
講演「日本の松原の意義と役割」「高田松原のあゆみ」、意見交換会「高田松原再生に求められる市民の役割」など。

 

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