園芸セラピーシンポジウムのご報告 |
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4月12日(土)東京大学弥生講堂においてシンポジウム「園芸療法のさらなる展開を考える」を開催したところ、全国から福祉施設等の現場実践者、教育関係者、これから園芸療法をめざそうとする人など、およそ140名の方々にお集まりいただきました。 |
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昨年のシンポジウム「園芸療法の原点を振り返る」に続き、今回は全国で展開されている園芸療法の取り組みについて現場の声をお聞きするとともに、これまで長年にわたり活動してきた園芸療法の現場実践者の皆様の知識と技能を広く共有し、次世代に継承するしくみについて考えてみることをテーマとしました。
当センター小禄常務理事の主催者挨拶により開会。
わが国園芸療法の恩師とも言えるボディル・アナーヤさん(アメリカ園芸療法協会・高等園芸療法士)の足跡を伝えるDVD上映、グロッセ世津子さん(HTネットワーク代表)から、ボディルさんとの出会い、人となり、彼女が伝えようとしたことなどについてのスピーチ。
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DVD「ボディルさんの足跡」上映 |
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続いてグロッセさんをコーディネーターとするパネルディスカッション「ボディルさんから学んだ園芸療法のこころ」に入り、渡米し、ボディルさんのもとで学んだパネリスト4名、登坂ユカさん(いばらき園芸療法研究会代表・介護老人保健施設ルーエしもつま)、野田幸代さん(株式会社富士山ドリームビレッジ)、村山恵子さん(Grow Up Garden代表・医療法人大泉病院社会医療部作業療法科)、大崎聡美さん(広島赤十字・原爆病院作業療法士)から、アメリカで教わったこと、心に残った彼女の言葉、現在の活動について各々発表していただき、会場からもボディルさんと親交のあった参加者2名によるエピソードの紹介を受けました。 |
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パネルディスカッション |
ボディルさんと親交のあった参加者によるエピソード紹介
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休憩をはさみ、本シンポジウムのねらいである「これからの園芸療法をみんなで話し合ってみよう」について、豊田正博さん(兵庫県立大学自然・環境科学研究所講師/兵庫県立淡路景観園芸学校講師)から説明し、澤田みどりさん(NPO法人日本園芸療法研修会代表)からは、「全国の実践者が力を合わせて」問題解決に立ち向かおうというエールを送っていただき、当センター・瀧企画広報室長より、「情報のネットワーク化・共有化」という課題に対して、実践の糧となるネットワークのきっかけを作る第一歩として、ホームページ「園芸療法のひろば(仮称)」開設の提案説明、その後、豊田さんからグループディスカッションの手順を説明、参加者全員が8グループに分かれました。 |
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グループディスカッションは、当日の講師、パネリストが進行役を務め、園芸療法について聞きたいこと、知りたいこと、学びたいこと、困っていること、悩んでいることを付箋紙に何枚も書き出し、模造紙に貼り付け、メモの内容をグルーピングするという作業を30分間行い、各グループからディスカッション結果を報告していただきました。公文さん(園芸療法研究会西日本会長)からディスカッション等へのコメントを受け、豊田さんがグループディスカッションの総括を行い、17:00にシンポジウムを閉会しました。
※皆さんに書いていただいたメモの集計はこちらでご覧ください。 |
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会場に潤いを添える生け花
(HTネットワークの作品) |
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引き続き懇親会を開催、なつかしい顔ぶれの中で情報交換が図られました。 シンポジウム開催にあたり、兵庫県立淡路景観園芸学校、人間・植物関係学会、NPO法人日本園芸療法研修会、園芸療法研究会西日本、HTネットワークよりご後援をいただきましたことと、全国から多数ご参加された皆様にあらためてお礼申し上げます。 |
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