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気象の変化がもたらす様々な結果を、私達は知ることになるだろう。ここで、ご紹介するのは、樹木をどのようにケアしなければならないのか、そして樹木がどのようにやって行くのかについてである。
マイク・メイ
昨年の夏、合衆国西部の干ばつに見舞われた森林の650万エーカー(約260ヘクタール)以上が荒れ狂う火災で燃え上がった。黒焦げになったこの土地は、マサチューセッツ州とロードアイランド州を合わせた以上の広さに匹敵する。このような火災は変わり行く世界を象徴しているのかもしれない。その変わり行く世界では、新しい樹木の集団の中で成長していく森林もあれば、草地と化す森林もあるだろう。野生動物が新しい縄張りに侵入して来るかもしれない。更に大規模で破壊的な火災がぱっと燃え上がるかもしれない。全ては気象の変化の産物である。 気候というのは常に変化している。気持ちのいい秋の日々が寒い冬に道を譲り、やがて春の心地よい暖かさが訪れる。そして、夏を迎えるべく暑さが始まる。しかしながら気候を研究している人達は、もっと長いスパンの傾向、つまり数十年というスパンで見た気候の変動を捜し求めている。例えば、海洋大気管理局では、106年間に渡る温度を記録しており、2000年の前半の半年はこれまでに記録された中で最も暑い半年ということでグラフのトップを飾った。 地球の温暖化あるいは気候変動と呼ばれる問題は数十年前に始まったものである。1950年後半、スクリプス海洋学研究所のデビット・キーリングは、人類の様々な営みが地球の大気圏の二酸化炭素の水準を上げているのではないかという問いを発している。キーリングが一年間を通して記録を付けた最初の年である1959年に、彼は、二酸化炭素の水準が100万分の316、言い換えれば約3,000%であることを発見した。ただそう言われてもピンと来ないかもしれないが、二酸化炭素の水準は、紀元前4000年から紀元後1700年まで、260〜280の間を推移していたのである。水準は、人間が大量の化石燃料を燃やし始めてから上昇した。1990年代後半には、二酸化炭素の水準は370を越える。気象学者の中には、2100年までに700になると予想する人もいる。二酸化炭素が温度と関係してくることから問題が発生する。
つづく |