マツ材線虫病発生の謎
発生メカニズム
※以下「カミキリ」はマツノマダラカミキリ、「センチュウ」はマツノザイセンチュウ
初夏、カミキリはセンチュウを体内にかかえて元気なマツに飛んできます
大人になるため、若い小枝の樹皮を食べます。この時、センチュウはお尻の先から小枝に移ります
センチュウは、小枝の傷口からマツの樹体内に入り、脱皮して成虫となります
センチュウの食害で、健康なマツも1週間後には樹脂がでなくなり、1ヶ月後には葉が赤くなり枯れ始めます
枯れ始めたマツから出る匂いをかぎつけ、カミキリが集まってきて産卵します
ふ化したカミキリの幼虫は、樹皮のすぐ下の柔らかい内樹皮を食べて育ちます
寒くなると、幼虫は材に孔を開けて潜り込み、蛹室(ようしつ:さなぎになるための部屋)を作って冬を越し、春に蛹になります
蛹室ができると、分散していたセンチュウは、幼虫の吐き出す二酸化炭素をたよりに蛹室の周りに集まってきて、カミキリに取り付く準備を始めます
蛹が羽化するとセンチュウは蛹室に入り粘着性の物質を分泌し、カミキリの腹部の気門内に潜り込みます
センチュウを腹部の気門にかかえたカミキリは枯れたマツから出て、新しいマツを求めて飛び立ちます
マツ枯れ対策
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