平成18年講義イメージ
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−平成18年度「樹木と緑化の総合技術講座」テキストより一部抜粋−
   
  ■ 樹木の虫害診断と対策 槙原 寛((独)森林総合研究所森林昆虫研究領域長)
     
   主な目は次のように分けられる。
 昆虫綱・・・アザミウマ目、半翅目、鱗翅目、甲虫目、膜翅目、双翅目、シロアリ目
 クモ形綱・・ダニ目
 害虫の種類の同定には形態だけではなく、害虫の加害様式を知ることも重要なことである。この加害様式をグループ分けすると次の通りである。
 食葉性害虫、穿孔性害虫、吸収(汁)性害虫、虫えい形成害虫、種子・球果害虫、
 食根性害虫、白蟻(湿材害虫)
 これらは食性や習性が反映した分類であり、防除を考慮するのに共通性があって利用価値が高い。
     
捕虫ネットによる虫の採集 昆虫標本の説明
捕虫ネットによる虫の採集
昆虫標本の説明
 
   
  ■ 樹木の病害診断と対策 窪野 高徳((独)森林総合研究所森林病理研究室長)
     
   病気を引き起こす原因となるものを病原という。病原には菌類や細菌などの微生物を主体とする生物性病原と、養分欠乏症を代表とする非生物性病原との、二つの大きなグル−プがある。生物性病原によって起きる病気を寄生病または伝染病といい、広くまん延して被害の大きい病気を流行病、恒常的に発生するが局地的に限られる病気を風土病という。
 生物性病原をまた病原体と呼び、それが微生物であるとき病原微生物という。さらに細かく病原微生物の種類により、病原菌・病原細菌・病原線虫などと区別して呼ぶことがある。
 非寄生性病害によって起こる病気を生理病または非伝染病という。非生物性病原は単独で植物に病気を起こすものもあるが、植物の生理的衰弱を起こして生物性病原に罹り易くする誘因としての役割を果たすものが多い。
 
     
 
講義風景 顕微鏡による病原菌の確認
講義風景
顕微鏡による病原菌の確認
 
   
  ■ 樹勢総合診断 堀 大才(NPO法人生態研究会代表理事)  
     
 
 樹木の地上部を詳しく調べようとすれば、大木であればあるほど大掛かりな足場、高所作業車あるいは熟練したロープワークが必要である。それにはかなりの費用がかかり、その上危険を伴うので、無理であれば双眼鏡を使う。樹木の衰退度は一定の評価基準にのっとって観察する。冬季の落葉樹では葉の評価は省略するが、代わりに冬芽や小枝の状況をよく観察する。 ソメイヨシノでてんぐ巣病の観察実習
ソメイヨシノでてんぐ巣病の観察実習
樹形の力学的適応についての観察実習 シラカシにか害するカシノアカカイガラムシを削り取り、ルーペで観察
樹形の力学的適応についての観察実習
シラカシにか害するカシノアカカイガラムシを
削り取り、ルーペで観察
 
     
 
 
 
■ 終了証の交付 終了証の交付
 
     
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