2009年度「日本の松原再生事業」実施箇所
三重県伊勢市二見防風保安林
『おもてなしの空間として、訪れた人々が心休まる松原づくり』をテーマとする、二見(ふたみ)防風保安林を対象に取り組むモデル。
二見町今一色より茶屋にかけてなだらかに続く海岸線はかつて「清き渚」や「禊浜」と呼ばれ、伊勢参宮を間近に控えた人々がその浜辺で汐水を浴び、心身を清める場とされていました。この海岸の東側に連続する「夫婦岩」を含む二見浦は、名勝地に指定されています。 二見防風保安林は、度重なる松くい虫被害木の伐倒により、マツの本数が減少し、防風林機能の低下や景観の粗悪化が進んでいます。
当センターと地元による「二見地区松林再生計画策定委員会」を設置し、平成22年3月を目標に松原再生計画を作成しました。
海側から望む二見防風保安林 |
第1回 伊勢市松林再生整備計画策定委員会の模様 |
平成21年3月17日、第1回伊勢市松林再生整備計画策定委員会を開催し、委員長に二見町荘西土地管理組合の田畑組合長を選出、当センター小禄常務理事より日本の松原再生事業の意図、伊勢市の計画におけるモデル性への期待を述べ、事務局である農林課より計画作成の内容、スケジュール、実施体制等について説明を行い、委員各氏による意見交換が行われました。終了後、二見防風保安林の視察を行いました。
計画書 PDF 14MB |
小冊子 PDF 4MB |
第2回(21/10/20)、第3回(22/2/2)、第4回(22/2/26)と計4回の委員会を経て、再生計画書および小冊子をまとめました。
これらの内容を地元二見町の皆様にお伝えするため、「二見地区松林再生シンポジウム」を平成22年3月28日に開催し、約70名の参加者の皆様から松原再生に対する共感を得ることができました。
田畑委員長 |
シンポジウムは、基調講演「松くい虫の防除と松原の再生」(森林総合研究所関西支所地域研究監・黒田慶子氏)に続いて、伊勢市事務局より再生計画の概要説明、そして当センター瀧企画広報室長のコーディネイトによる「みんなで取り組む二見松原の再生」をテーマに、パネルディスカッションを行い、会場参加者をまじえ活発な意見の交換がなされました。
パネルディスカッション(左から) 田畑春雄・委員長、角谷泰弘・二見町茶屋地区清渚23代表、西岡勝昭・委員、 徳谷元康・二見町今一色地区今一色小学校PTA、大石浩・委員 |
会場から松本委員 |
会場から佐野委員 |